マーキンスの雲台について
マーキンスは韓国のソウルに本社のある、自由雲台メーカーです。
もう何年も前、確か雑誌で風景写真家の中西敏貴さんがマーキンスの雲台の使用レポートのようなものを書いていたので読んだ記憶があります。
マーキンスの雲台というと、風景写真家の方がよく使用しているイメージですよね?雲台というと黒いものが多いですが、マーキンスの雲台は赤のラインナップがあり、これが特徴的です。YouTubeなんかでも写真家さんが赤い雲台を使っているとマーキンスだとすぐに分かります。
最近は青のラインナップもあったりするみたいですので要チェックですね。
公式サイトの「マーキンス現場便り」
公式サイトの「マーキンスユーザーレポート」
ちなみに中西敏貴さんは私の好きな写真家さんの一人です。
学生時代より北海道の写真を撮り続け、40歳くらいで仕事を辞めて北海道に移住して写真家になったという方です。雑誌「風景写真」にもよく出られておりますよね。
写真集も素晴らしいのですが、写真家としての生き方については「だから、写真で生きていく 辺境の地 移住者のまなざし」を読むことをおすすめ致します。
自由雲台とは?
自由雲台とは、文字通り自由にカメラを動かして構図を決められる雲台です。ボールとソケットの構造を持っているのでボール雲台なんて言われたりもします。ボール状の構造があるから、三脚でグリグリと自由にカメラを動かしながら構図を決めることができるわけですね。
かつて風景写真の分野では3Way雲台が主流でした。3Way雲台はその名の通り、3つレバーが付いていて、3軸をそれぞれ独立して操作することができる雲台です。固定力もあるので、重いレンズや長いレンズでも「お辞儀」をせずにしっかりと固定できることが特徴です。
よって3Way雲台を使用することで、安定感を得ることができます。しかし、3軸を調整する必要があるため、構図の決定(カメラの固定)に時間がかかってしまうというデメリットもあります。
そこで自由雲台の登場です。
自由雲台は構図の決定(固定)までが非常にスピーディーです。しかし、3Way雲台と比較すると固定力が弱く、重いレンズや長いレンズを使用する際に「お辞儀」をしてしまうことがありました。「固定できた!」と思ってもだんだんとレンズ先端が下がってきてしまう経験をしたことのある方もいるのではないでしょうか。
そこでマーキンスの自由雲台です。マーキンスの自由雲台の固定力には定評があり、今まで3Wayを使用してきた方々にも支持されています。
確かに風景写真でも自由雲台を使用している人を多く見かけるようになりました。
私がQ10i-BKを選んだ理由
私はQ10iシリーズの「Q10i-BK」のノブシュータイプをチョイスしました。Q10i系は、「中判や超望遠レンズにおすすめ」そして「耐荷重量45kgの標準シリーズ」と公式サイトで説明されています。
当然ですが、Q10i系は私にはオーバースペックかなと思い、ワンランク小型のQ3iシリーズやQ3iトラベラーシリーズも検討しました。Q3i系の耐荷重量は30kgですので、私の使用機材はQ3i系で十分対応可能な重量です。
なぜ私がQ10iを選んだのか?それはズバリ!三脚、そして雲台に関しては「大は小を兼ねる」が成り立つと思っているからです。ただし、トラベル用途や登山用途は除きます。
やはり重視したいのは「安心感」ですよね。
風景写真や星景写真を撮るにあたって、耐荷重量は絶対に余裕があった方が良いです。特に自動車で撮影地に行って、少し歩いてポイントまで行くような使い方であれば、多少重い三脚と雲台を使用したとしても、「ブレない」ことの恩恵を受けた方が絶対に満足度は高いと思うからです。
よって、最初のマーキンス雲台はQ10i-BKにしました。既に何回も使用していますが、やはりこれを選んで良かったなと思っています。
使用レビュー
ベルボンの大型自由雲台QHD-G7ASとマーキンスのQ10i-BKを並べてみました。
どちらもアルカスイス互換の自由雲台ですが、サイズが結構違いますね。私の使用においては、どちらも必要十分な耐荷重を持っていましたが、如何せんQHD-G7ASは重いです。
三脚に着けてうろうろしていると、両者の重さの違いは結構感じます。
RF 70-200 f2.8 IS USMをEOS R6に着けて使用したところです。
このレンズは比較的軽量(1kg程度)なこともあって、かなり安定して運用することができます。
しっかり固定できるので、より重いレンズでも安心だなという実感があります。
ちなみに三脚座にはアルカスイス互換のプレートを着用しています。、これも便利なので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
新しいレンズを買うと、やはり新しい機材を買った感がかなりありますよね。しかし、目立たないところに投資すると撮影が格段にやりやすくなります。
確かに、雲台や三脚への投資はカメラやレンズへの投資と異なり、はっきりと見た目の変化があるようなものではないかもしれません。
雲台や三脚はそうそう買い換えるものではないですので、初心者であっても多少高価なものに思い切って投資してみてはいかがでしょうか。
先日の低緯度オーロラも、この雲台で撮影しました。気になる方は参考記事をご覧ください。