Capture One のスタイル “Mastin Labs Portra Original” のレビュー

Mastin Labs Portra Original RAW現像
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現在、Capture One を使用して現像することが多いです。

Capture Oneにおけるスタイルというのは色味や彩度、コントラストなどの現像パラメータがパッケージ化されたもので、Lightroomでいうところのプリセットにあたるのものだと思ってください。

フィルム風スタイルとして、Mastinlabs のスタイル”Portra Original Capture One Styles” を使用しておりますので、紹介したいと思います。

なお、私はCapture Oneのフィルム風スタイルとして”Fuji Original Capture One Styles” も使用しています。

こちらについてもレビューしていますので、ぜひご覧ください。

そもそもPORTRA(ポートラ)って何?

PORTRA(ポートラ)とはKodak(コダック)社の製造するネガフィルムです。

名前の通り、ポートレート撮影時における表現力に定評のあるフイルムです。

PORTRA160、PORTRA400、PORTRA800の3種類が現行品のようです。

日本でカラーフィルムと言えばフジフイルムとコダックを思い浮かべる方がほとんどではないでしょうか。今ではどちらも商品ラインナップが整理され、また、価格もかなり高額になってしまっています。

そういえば、昔はフジフイルムの肌色表現は日本人向け、コダックは欧米人向け、つまりそれぞれ肌の色の表現(得意分野)に特徴があるということが言われていました。

あをみどり
あをみどり

フィルム写真というと、結構リバーサルが好きです。

コダックだとE100VSとか良かったなあ。

もちろんコダックのネガフィルムもウルトラカラーとか、

最近だとエクター100も使ったね。

もうひとりの私
もうひとりの私

E100VSってたしか彩度高めのやつだったよね。

フジフイルムのベルビア(彩度高め)とはまた違った雰囲気で良いんだよね。

確かまだ防湿庫に少しあったんじゃないかな。

各スタイルの特徴

各スタイルの説明をしていきます。和訳がぎこちないのはご容赦ください。

Portra 160

公式サイトでは以下のような説明があります。

Subtle and neutral, Portra 160 is a flexible look with medium contrast and low saturation, making it ideal for even daylight portraits with exceptionally smooth skin tones and superb color reproduction.

繊細でニュートラルなPortra160は、中程度のコントラストと低めの彩度で素直な表現が可能で、とてもなめらかな肌色と素晴らしい色再現で日中のポートレート撮影に理想的である。

Portra 400

こちらについても、公式サイトから以下引用です。

Versatile and faithful, Portra 400 is a warm-toned film with medium contrast and saturation, making it an extremely flexible look suited for all types of natural light photography.

多用途で忠実なPortra400は中程度のコントラストおよび彩度をもつ温かみのある色調のフィルムで、あらゆる自然光下での撮影において非常に素直な表現が可能である。

Portra 800

こちらについても、以下公式サイトより引用です。

Balanced and natural, Portra 800 is a medium saturated look with higher contrast suited for natural low light shooting.

バランス良く、ナチュラルな雰囲気のPortra800は高めのコントラストと中程度の彩度で低照度な自然光下での撮影に適した表現力を持っています。

詳細は以下の公式サイトからどうぞ。

作例

灯台

まずは灯台の作例からご紹介します。北海道の納沙布岬です。初夏の北海道はいいですね。

あをみどり
あをみどり

初夏の北海道。最高に気持ちいいんだよなあ。

もうひとりの私
もうひとりの私

初夏の北海道って天気が崩れた数日間にたまたま旅行日程が重なってしまうと残念なんだけど、

好天に恵まれると本当に最高の気分ですよね。確かこの写真を撮ったときも、旅行前半はくもりで、ようやく晴れたんだったよな。

灯台portra160

Portra 160

全体的に彩度が低めです。ちょっと青っぽいと言うか、一般的にフィルム調というと、このような雰囲気を指すことが多いかもしれません。そういう意味では最も標準的でしょうか。

灯台portra400

Portra 400

この3つの中では一番パキッとしている感じです。多用途と言えば確かにそうだと思います。赤色が最も鮮やかなのはこの400ですね。緑もそうですが、全体的に彩度が高いです。

灯台portra800

Portra800

Portra400にかなり似ていますが、800の方が灯台の赤色部分より朱色に近い表現になっています。灯台へ続く道の脇の草がより黄色っぽいのも特徴ですね。Portra400よりは青みが強いかな。

雲の部分を見ると、コントラストが高めなのが分かります。

バラ

バラportra160

Portra 160

シャドー部がドスンと潰れるのが特徴的です。そして彩度は低めです。よりクラシカルな雰囲気を醸し出しています。

バラportra400

Portra 400

やはり最も彩度が高いのはこのPortra 400ですね。

バラportra800

Portra 800

彩度意外のPortra400との差はどこなのか。少しハイライトが暗めかな。

海ほたるサービスエリアからの景色

海ほたるで写真を撮る人はたくさんいると思いますが、ここで撮る人はあまりいないでしょうね。

ちょっと錆びた感じがいいですね。

海ほたるportra160

Portra 160

彩度が低めなせいか、より乾いた感じです(海辺ですけど)。個人的にこのシチュエーションにはPortra160が合っている気がします。

人工物(この場合、鉄の柵)なんかの表現には向いているかもしれません

海ほたるportra400

Portra 400

3つの中で空が最も明るいのはこれですね。Portra160とPortra800では周辺減光がより強調されている気がします。それほど絞りを開けて撮った気はしないのですが。

海ほたるportra800

Portra 800

Portra160に比べると彩度が高いです。特に赤みが強い気がします。そのほかはあまりPortra160と違う部分はないかなという感じです。

公園のスミレ

ソメイヨシノの根元にスミレが咲いていました。

よく見るとあちらこちらに綺麗なスミレが咲いています。タチツボスミレかなと思いますが、種類はよく分かりません。

良い色ですよね。

スミレportra160

Portra 160

Portra400に比べると彩度とコントラストがが低めです。

Portra400に比べると紫の赤み成分が少なく、Portra800に比べると紫の赤み成分が強い気がします。

Portra800よりもスミレの葉が青みがかっています。

スミレportra400

Portra 400

やはりPortra400の高コントラストが目立ちます。

スミレの葉の緑色は3つのうちで最も鮮やか、というか明るいですね。

高コントラストであるため、中央の花のハイライト部もかなり明るい印象です。

スミレportra800

Portra 800

スミレの作例に関しては、このPortra800が一番バランス良く、雰囲気が合っているかなと思います。

Portra160の低コントラスト具合も最近好まれるのネガフィルム調として良い評価を得そうですが、個人的に良いと思うのはこのPortra800です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

コダック風の3つのスタイルが入ったこのセット、なかなか良い感じだと思います。

フジフイルムとコダックはどちらが優れているということではなく、好みの問題、用途に応じた使い分け(もちろん好みに起因する)の問題だと思います。1つのrawデータに対して色々試せるのが、デジタルの良いところ他と思います。

フィルム風の現像プリセットはAdobeのLightroom、そしてこのCapture Oneで色々と出ています。

自分でプリセットを作ってみるのも面白いと思いますが、まず最初にこのようなプリセットを使用するのもありなのではないでしょうか。

Mastinlabのフジフイルム風スタイルについてもレビューしていますので、ご興味ある方は是非ご覧ください。

この記事を書いた人
あをみどり

普段は至って普通の技術職です。
週末は趣味で写真撮影をしています。
単焦点レンズが好きで、このブログでは撮影機材のレビューやお出かけの記録を配信しています。
ご参考になればうれしいです。

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