経緯
ggplot2でグラフを作るとおなじみのグレー背景にグリッドが入ったものができあがります。
個人的にはデフォルトのグラフは結構良い感じに思うのですが、なかなか上司世代や大学の先生世代の理解を得られなかったりしますよね。
論文や学会発表で使用するシンプルな雰囲気のグラフを作りたい場合、全体の雰囲気を簡単に変えるにはtheme(テーマ)を設定するのがやりやすいと思います。
参考書籍はこちら。私はどちらも持っており、勉強中です。
詳しさを求めるなら「クックブック」、マップにグラフを重ねるなど「見せ方」を色々知りたい場合は「データ可視化入門」がおすすめです。
色々勉強していくと、結局は両方購入することになります。
各テーマの紹介
各テーマを紹介します。軸の目盛りの数字のサイズ等、若干の違いがある部分がありますがご容赦ください。各テーマがどのような雰囲気なのか知っていただければと思います。
デフォルト設定
最初なので丁寧に書いておきます。Rに元々入っている”iris”のデータを利用して、グラフを作成し、”graph”という名前で保存します。その後、”graph”とRで打つと保存されたグラフが表示されます。
デフォルト設定はいかにもggplotといった感じのグラフになりますが、個人的には好きな雰囲気です。
#グラフを作成して"graph"という名前で定義
graph<-ggplot(data = iris, aes(x = Species, y = Sepal.Length)) +
geom_boxplot(aes(colour = Species))+
geom_jitter(aes(colour = Species), size = 2, width = 0.1)+
xlab("Species")+ylab("Sepal length")+
theme(text = element_text(size = 24))
graph #グラフを表示

theme_test()
theme_test()は私が一番おすすめできるテーマです。後で出てくるtheme_classic()との違いは、グラフエリアが完全に囲われているところでしょうか。背景のグリッドもありませんのでシンプルです。
graph+theme_test()

theme_classic
シンプルにしたいのであれば、上で紹介したtheme_testかこのtheme_classicですね。どちらを選ぶかは完全に好みで良いと思います。
上と右の囲い線がないですが、その他はtheme_testと同じだと思います。囲われ過ぎていない分、うるさい感じにならないといえばそうかもしれません。
graph+theme_classic()

theme_linedraw
背景のグレーがホワイトになり、縦横のグリッド線が入ります。
graph+theme_linedraw()

theme_bw
このグラフの場合、theme_linedrawとの違いが分かりません。theme_bwの方が若干線が太い気がします。
graph+theme_bw()

theme_light
これもtheme_linedrawやtheme_bwとの見分けが付きにくいですね。なんとなくですがtheme_lightの方がX軸、Y軸の線が少し細い(薄い?)ような気がします。
graph+theme_light()

theme_minimal
X軸、Y軸が消えたグラフになります。あまり使わないかなと思います。
graph+theme_minimal()

theme_dark
その名の通りダークになるのですが、これもあまり使いどころがないかもしれません。カッコいい感じはあります。
graph+theme_dark()

theme_gray
デフォルト設定ががこのtheme_gray()らしいです。
graph+theme_gray()

theme_void
X軸、Y軸とそのラベルが消えたグラフになります。illustratorなどに取り込んで加工することが前提の場合のテーマなんでしょうか。分かりませんけど、これはあまり使う機会はないかもしれません。
graph+theme_void()

まとめ
いかがでしたでしょうか。軸やプロットエリア背景を個別に指定することもできるのですが、大まかなイメージが決まっているのであれば、今回のようにthemeを使用してだいたいの調整を済ませてしまうのが省力的でおすすめです。
紹介したように、色々なテーマがあるのですが、私のおすすめはシンプルな、theme_test、theme_classic、theme_gray(デフォルト)です。あまり装飾の多いグラフは好まれない場合も多いかと思いますが、これら3つのテーマはシンプルで非常に使いやすいです。
ご参考になればうれしいです。

